初めての作詞作曲。初心者からの歌づくりにチャレンジ。(4)音楽プロデューサーさんの選び方

自力で作詞作曲した歌を、音楽プロデューサーの宇童さんに編曲プロデュースしてもらうことになった経緯を書き綴っています。

(前回までのあらすじ)
音楽プロデューサーの宇童さんと出会い、試行錯誤して作詞作曲し、出来た歌を送ったら予想外に褒めてもらい図に乗り、曲のイメージを確認する仮アレンジの編曲が送られてきて感動。そしていよいよ宇童さんと初対面し、ハイスペック過ぎる経歴に腰を抜かしたひらまり。

▼前回の話はこちら。

音楽プロデューサー宇童さんにヒアリングを受ける。

オンラインミーティングで、宇童さんの凄すぎる自己紹介を聞いた後、いよいよ私が作った歌へのヒアリングが始まった。

宇童さんがいろいろ質問してくださる流れで、私はそれに考え考え答えていく。
私にとっては未知の領域の音楽の話題で、宇童さんのようにスラスラと話すことは出来ないが、一生懸命、作詞作曲にかけた想いを語った。

宇童さんは真剣な顔でうなずきながら聞いてくださり、適宜的確な質問も挟んでくれる。全然音楽にくわしくなくても大丈夫だった。
私は宇童さんに引き出してもらうかたちで、いろいろなことをお話しした。話そうと思ってもみなかったことまで語ることになったのは、ひとえに宇童さんの「聞く力」によるものだと思う。

この連載の最初のほうでチラリと触れたけど、自分の曲を編曲プロデュースしてほしい、となった時、音楽プロデューサーを誰にするか、は重要な問題だ。

自分の歌は、自分にとって想いを込めて作った大切な素材だ。

その素材をどう料理してくれるのかは、料理人の良しあしで出来栄えが変わってくる。だから私は「費用が安いから」という理由で、安易に編曲を依頼するのはちょっと待ってほしいと思うのだ。その理由は3つある。そしてこの3つが、編曲依頼を頼む前に吟味してほしい点だ。

音楽プロデューサーの選択ポイント1「技術」

まずはサンプル曲を聴いたりして、自分の曲を依頼する人がどれくらいのものを作れる人なのかを知っていた方がよい。自分の歌という素材を渡して「こんなにすごく素敵に変わるなんて!」という驚きを受け取れるのは、音楽プロデューサーさんの技術にかかっている。

音楽プロデューサーの選択ポイント2「バリエーション」

せっかくの自作の歌は、オリジナリティがあるように仕上げてほしいと誰もが思うだろう。せっかく編曲を依頼したのに、どこかで聞いたことある感じ……となってしまってはガッカリだ。サンプル曲をいくつか聞いて、そのプロデューサーさんのバリエーションの豊富さを知っておきたい。

もし、サンプル曲が「どれも似たような歌謡曲っぽい……」ということであれば、そのプロデューサーさんはそのスタイルなので、自分の歌も同じようになる可能性がある。

様々なジャンルが出来て様々な音楽知識を持っていて、あなたの歌にピッタリの編曲をしてくれる、あなただけの歌を仕上げてくれるプロデューサーさんを選びたい。

音楽プロデューサーの選択ポイント3「自分の意図をどれだけ汲んでくれるか」

これが、今回私がオンラインミーティングで、宇童さんに自分の歌をヒアリングしてもらった件になるのだけど、自分の想いをきちんと聞いてくれるかどうか、というのは、直接の音楽制作ではないので見落としがちポイントだけど、とても重要なパートだと思う。

宇童さんは常々ここにしっかり時間をかけて、依頼者(今回は私)の話を聞いてらっしゃるのだそう。その想いやメッセージを編曲に反映するために。

これは目に見えないパートだけど、宇童さんがヒアリングを重要視されていた理由が、その後の経緯が進むにつれ、よりいっそう分かってきた。

だから、音楽プロデューサー選びで外してはいけないポイント最後の3つめは「自分の想いや制作意図、メッセージをしっかり聞いてくれるか」だ。しっかり聞いてくれれば、それは音楽制作に反映され、より自分の想いが表現された音楽になる。

大事な自分の曲を、流れ作業で処理されるより、ていねいにていねいに扱ってくれる人に預けたいもの。

宇童さんのギターにしびれすぎた。

そんなこんなで、自分の歌への想いを聞いてもらった後は、実際の編曲の具体的なアレコレについての打ち合わせになった。
すると宇童さんは、シュッとギターを取り出して
「ここの部分のメロディですけど、どっちがいいですか?」
と言って弾き始めた。

これは、体験しないと分からないと思うのだけど驚愕した。プロの一流ミュージシャンでもある宇童さんが、モニター越しではあるけど、目の前で私の作った歌の一節を弾いたのだ。

ちょちょ、待って待って、え、え、
カーーーーーッコよすぎる。
しかも、私の歌ァーーーーー!

私はクラクラして
「ドキドキしてしまいました、目がくらみました」
とお伝えしたら、宇童さんは
「これが仕事ですから」
と笑った。

それはそうなんですけど、目の前でギターを弾かれた記憶なんて、もう数十年前の独身の頃。バイト先の男の子から夜の繁華街に呼び出され、
「愛しのマリーに捧げる歌」
とやらを街頭で声高に歌われて告白されるという公開処刑を受けて、しかもそれがギターも歌も 「マリー、ラビューフォエバー、ジャンジャン」とか途方に暮れる感じで、通り過ぎる人にニヤニヤされる暗黒の記憶しかなかったため、宇童さんのギターはあまりにもしびれ過ぎた。別に宇童さんは私に告白なんかしてないけど、勝手にハートを撃ち抜かれた。

クラクラし過ぎてちゃんと聞けていなかったので(←ポンコツ)、もう1回弾いてもらって、生意気にも希望を伝えた。うひょー贅沢なオーダー。

他にもいくつかの点を確認し、ミーティングは無事終了。

次はいよいよ編曲、宇童さんのターンだ。
私は素材を渡したので、あとはいったいどう料理してくださるのかしら?

そして、編曲途中の宇童さんの動画ツイートに、毎回ハートを撃ち抜かれることになり……、

この続きはまた次回。

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